融資面談時の心構え
概要
今回は融資面談時の心構えについて説明します。
金融機関から融資を受ける際には必ず面談があります。面談と言っても形式は様々です。
金融機関を訪問して窓口や応接室で面談するものもあれば、融資担当者が会社を訪問して面談することもあります。
1、融資面談の内容
日本政策金融公庫の創業融資の場合は、基本的には公庫を訪問して行われます。
時間は30分~1時間半程度です。公庫にも支店長や役職者がいますが、面談は融資担当者1名と行われることが大半です。
面談の目的は次の3点の確認です。
- 経営者としての資質
- 事業計画書の妥当性
③収支・自己資金
この面談をクリアしないと融資承認は下りません。また万一融資が不承認となると半年間は再申し込みができませんので、事業計画に影響が出る場合もあります。その意味では重要な面談です。
2、面談時の心構えについてのポイント
(1)事前準備を怠らない
重要な面談ですが、大切なのは事前準備です。当日のスケジュールや服装、持参する資料など事前に確認して面談に臨みましょう。面談で聞かれる項目については、事前に整理してメモにまとめておくとスムーズです。事前準備で8割決まると思ってください。
なお、面談練習は専門家に依頼して何が聞かれるのかある程度想定しておくと当日落ち着いて望めるでしょう。
(2)余計なことは話さない
つい自社のことをアピールしようとするあまり熱が入ってしまうものですが、それは事業計画書に書面で落とし込むとして、面談当日は担当者から聞かれたことに対して端的に回答するように心掛けましょう。担当者は面談の要点をまとめて稟議書を作成します。プレゼンというよりは、聞かれた項目に対して「結論から」「端的に」「数字を交えて」説明ができるように準備しましょう。
(3)事業計画書に沿って解説する
面談の目的のひとつに事業計画書の妥当性の検証があります。事業計画書に沿って、その根拠となる前提条件をかみ砕いて説明しましょう。必要な項目はできるだけ事業計画書に落とし込んでおき、計画書に沿って話が進むように準備しておきましょう。書かれていないものが多くなると担当者も混乱してしまい重要なポイントが伝わらなくなります。
(4)社長1人で対応する
面談には社長1人で臨むのがよいでしょう。税理士やコンサルタントなどが同席しても問題はありませんが、プラスになることはほとんどありません。社長が自分の言葉で会社の内容や事業計画を説明することが重要です。横から口を出すことは面談のプラスにはなりません。
(5)担当者を味方につける
融資担当者は融資の稟議を通すために面談を行っていると考えましょう。担当者は役席者や支店長に融資の稟議書を回さなければなりません。そのために必要な項目を確認しているのです。収支や自己資金の確認など細かい質問もあるかもしれませんが、担当者を社長の味方につけるつもりで丁寧に説明しましょう。社長が担当者と敵対してしまうと、事業内容や社長の考えが正しく伝わらなくなる恐れがあります。
3、まとめ
事前準備を怠らず、あとは社長として堂々と受け答えを行えば問題はありません。落ち着いて面談に臨みましょう。