クラウドファンディングによる資金調達

クラウドファンディングによる資金調達

クラウドファンディングによる資金調達


概要

これまで創業間もない会社の資金調達と言えば銀行からの融資が主な手段でしたが、近年では資金調達の手法も多様化しています。

新しい資金調達の手法のひとつが「クラウドファンディング(Crowdfunding)」です。

クラウドファンディングとは、「群衆=クラウド(Crowd)」と「資金調達=ファンディング(Funding)」を組み合わせた造語で、「ソーシャルファンディング」とも呼ばれています。

不特定多数の人々からインターネット等を通して資金を募る手法を指します。ベンチャー企業の資金調達を始め、人気アニメの映画化の資金や、災害復興支援の資金など幅広い分野で活用する人が増えています。

クラウドファンディングの流れを簡単にまとめると以下のようになります。

 

1、クラウドファンディングの流れ

(1)目標の設定

(2)クラウドファンディング事業者への登録

(3)プロジェクトの登録

(4)資金集めの開始

(5)資金集めの終了

(6)プロジェクトの実行

2、資金調達のポイント

3、まとめ

 


 

1、クラウドファンディングの流れ

(1)目標の設定

プロジェクトの目標を設定します。ここが一番重要です。

どんなプロジェクトを行うのか、プロジェクトを実施することで、社会や出資者にどのように役立つのか、必要資金やスケジュールなど、融資の事業計画書と同様に目標を設定します。

 

(2)クラウドファンディング事業者への登録

クラウドファンディングを行うには、クラウドファンディング事業者が運営するサイトに登録する方法が一般的です。サイトに登録する内容には大きな差はありませんが、強みのある分野や手数料は事業者により異なりますので、登録されているプロジェクトなどを見ながら最適な事業者を選びましょう。

 

「Ready for(レディフォー)」https://readyfor.jp/

「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」https://camp-fire.jp/

「Makuake(マクアケ)」https://www.makuake.com/

 

(3)プロジェクトの登録

サイトに必要事項を登録して審査を受けます。登録したからといって、すべてのプロジェクトにゴーサインが出る訳ではありません。プロジェクトの内容や実行の見通しを事業者側が審査します。審査の過程を通してプロジェクトへのアドバイスや提案を受けながら、必要に応じて内容や目標設定金額の見直しを行います。

 

(4)資金集めの開始

審査が通過すると、資金集めが開始されます。期間内に目標額を達成させるために、SNSで積極的に情報発信を行うなど、出来るだけ多くの人にプロジェクトの内容を知ってもらいましょう。

 

(5)資金集めの終了

目標金額まで資金が集まればクラウドファンディングは終了となります。手数料を差し引かれた金額が口座に入金されます。残念ながら目標金額に達しなかった場合は、集まった資金を出資者にすべて返金して、クラウドファンディングは終了となります。

 

(6)プロジェクトの実行

あくまでもプロジェクトの実行が目標で、クラウドファンディングはそのための資金調達の手段です。集まった資金を活用してプロジェクトを成功させ、支援者に約束したリターンを提供します。

 

2、資金調達のポイント

クラウドファンディングによる資金調達のポイントは「共感」です。

プロジェクトの内容が社会的に意義のあるものや、出資者の過去の経験に重ね合わせることができるものなど、大勢の人から共感を得やすいプロジェクトはクラウドファンディングに向いていると言えます。

例えば災害復興支援など、公共性は高いものの採算性が低い事業については、銀行融資は認められにくいですが、クラウドファンディングではそのプロジェクトの意義に共感や賛同を集めることができれば成功の可能性が高まります。

またすでに事業を行っており一定数のユーザーやファンが存在する場合なども、プロジェクトに共感する人たちを集めやすく、成功の可能性が高くなります。

 

3、まとめ

クラウドファンディングの本質は、プロジェクトの趣旨に賛同するたくさんに人から、少しずつお金を集めて事業を行うことです。
銀行の融資担当者に事業内容の説明をするのとは、プロジェクトの訴え方のポイントが異なりますが、大勢の方の賛同を得やすい事業などはクラウドファンディングを検討してみてはいかがでしょうか。