創業融資面談の注意点

創業融資面談の注意点

創業融資面談の注意点

目次

1.面談の基本的な事項としてのポイント

2.審査担当者から面談でよく聞かれるポイント

①経営者としての資質

②事業計画書の妥当性

③収支と自己資金の確認

3.まとめ

 

 

 

 

日本政策金融公庫の創業融資を受ける際には必ず面談があります。書面での形式審査が中心の創業融資ですが、面談による審査は注意して切り抜けねばなりません。

 

 

1.面談の基本的な事項としてのポイント

・受け答えは基本的に経営者本人が行う

税理士や家族の同席も可能ですが、基本的には経営者本人が受け答えをしましょう。

・服装は相手に不快感を与えないものを選ぶ

スーツ・ネクタイにこだわる必要はなく仕事着でも問題はありません。ただ不潔な服装や露出の高いもの、威圧的なものなど、相手に不快感を与えないかをよく考えましょう。

・熱意を込めて話をする

計画書はロジカルに、面談ではビジョンや目標について熱意を込めて語りましょう。

 

2.審査担当者から面談でよく聞かれるポイント

審査担当者も落とすために面談をする訳ではありません。審査を通すために必要な情報を集めたいと考えています。そのために事業計画書をもとに審査担当者から質問があります。大きく分けると以下のような点です。

  • 経営者としての資質
  • 事業計画書の妥当性
  • 収支・自己資金の確認

 

①経営者としての資質

面談での受け答えを通じてどんなタイプの経営者なのかを知りたいと考えています。

・経営者の経歴

学歴や職歴、事業に関する経験などを説明します。経歴については、1から10まで説明する必要はありません。この職歴や事業に関する経験、創業に至る経緯の部分は結びつけながら話すと説得力が増します。

・創業の動機

審査担当者は計画書に書かれている文面を読みますが、面談を通じて、具体的なエピソードや情報を聞きたいと考えます。経歴の部分を交えながら話すと説得力が増すことがあります。

・会社のビジョン

計画書はロジカルに簡潔に記載し、面談では事業に対する情熱やビジョンについて熱を込めて話しましょう。将来どんな会社にしたいか、自社の商品やサービスで社会にどんな風に貢献するかなどを説明しましょう。

 

 

②事業計画書の妥当性

創業融資では事業計画書を作成しますが、この計画書が本当に実現できるのかが融資審査のポイントになります。面談ではその妥当性を確認するための質問があります。

・事業戦略

事業戦略といっても難しく考えすぎる必要はありません。ターゲットはどんな人か、対象はどれくらいか、競合相手はどこか、差別化のポイントはどこかなど、日頃考えていることを整理しておきましょう。

・リスク

事業にはリスクがつきものです。リスクはあるという前提で、どのようなリスクがあり、どのような対策を取るかを説明しましょう。販売先や仕入れ先、技術力など、影響度の大きいものから考えておくといいでしょう。

 

③収支と自己資金の確認

収支見込みや自己資金については、その数字の根拠について質問があります。

・収支見込み

審査担当者は、さまざまな業種の審査データを保有しております。単価や顧客数、稼働率など平均的な値で作られている場合は問題有りませんが、その値を大きく上回るものについてはチェックが入ります。経費についても同様です。乖離がある場合は、それを実現するための方法を説明できるようにしましょう。

・取引条件

取引条件とは売上では納品から入金までの期間と受け取り方法、仕入れの場合では検収から支払いまでの期間や支払い方法の条件です。これは運転資金を考える上で不可欠な情報です。創業当初は思っているより出費は嵩み、入金はなかなか進まないと考えて運転資金は多めに想定しておきましょう。

・自己資金の確認

エビデンスがあれ書類上では自己資金を確認できます。面談で確認するのはどのように貯めたかが重要です。創業に向けて何年も前からコツコツとためてきた資金ですと説明できれば、堅実な印象や意志の強さ、継続する力があるという印象を与えます。自己資金については不正や虚偽の申請に神経質になっている金融機関が増えていますので、ご注意ください。

 

 

3.まとめ

面談もプレゼント同様にリハーサルを行っておくと安心です。書き言葉と話し言葉は違います。何度か声に出して練習を行うことで、スムーズに説明できるようになります。

変に取り繕う必要はありませんが、事前準備はしっかり行って面談に臨みましょう。