創業融資が失敗する残念な人の特徴とは?

創業融資が失敗する残念な人の特徴とは?

 

 

創業融資の申し込みは事業を開始するうえで大変重要です。失敗すると資金計画や事業開始時期にも大きく影響してしまいます。

絶対に失敗したくない創業融資ですが、残念ながら失敗してしまう人もいます。

では創業融資で失敗する人にはどんな特徴があるのでしょうか。ポイントを見ていきましょう。

 

 

■申込要件を確認していない

創業融資には申込要件があります。一般の融資に比べても制度融資には要件が多いものです。反対に要件をクリアさえしていれば、融資は受けやすくなるのが制度融資です。

日本政策金融公庫の新創業融資制度では①創業の要件②雇用創出等の要件③自己資金要件があります。

https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html

信用保証協会の保証付き制度融資でも、利用できる方の要件があります。(東京都の場合)

http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/chushou/13-14%20sougyou.pdf

こうした要件を事前に確認しておかなければなりません。制度融資の場合は要件に当てはまらないものは、対象にはならないとお考え下さい。

 

■「見せ金」で自己資金を申告する

やってしまいがちな失敗です。「見せ金」とは、家族や知人などから一時的に借りたお金を自己資金として申告して融資を申し込むものです。

「見せ金」はほとんどの場合バレます。現在の預金残高だけでなく、どのように貯めたかをわかるような資料の提出が必要だからです。通帳の出入などで他人から直前に振り込んでもらったものや通帳に記載されない「タンス預金」と称して、現金を準備しても自己資金とは認められません。

 

■カードローンなどの借入が多い

カードローンやクレジットカードの利用は個人信用情報に記載されています。残高があるから審査に通らないというものではありませんが、あまり金額が多いと、創業融資の資金がカードローンの返済に回るのではないかと疑われます。また消費者金融で複数社から借入があり、預金などの資産の額や、年収の一定割合より大きな借り入れをしている場合は、申込んでも審査には通らないケースが多いです。

 

■お金の管理がルーズ

カードローンやクレジットカードの返済が遅れることはもちろんですが、水道光熱費の支払等が遅れる場合も審査としてはマイナスです。創業融資の申し込みの際には、事業用と事業主個人の両方の口座の半年程度の出入を資料として提出します。支払が遅れがちな人の場合は「お金の管理がルーズである」とみなされる恐れがあります。

 

■事業計画の実現性が乏しい

融資する側からみると「貸したお金が返ってくるのか」というのは一番のポイントです。事業計画書(創業計画書)において、資金計画にあれもこれも盛り込み当初の設備が過大になる場合は注意が必要です。収支計画で強気な計画を作成しても、本当に売り上げが達成できるのか、業界平均と比べてどうなのかを審査では見られます。

創業時はできるだけ最小限でコンパクトに立ち上げて、事業が軌道に乗ってから規模を大きくしていかないと、融資申し込みでは実現性が乏しいという印象を与えます。

 

■実務経験が乏しい

通常飲食店を開業する場合は他の飲食店で勉強をしてから開業されるケースがほとんどです。仕入先や価格設定など店舗運営のノウハウを身に着けたうえで独立します。そうした経験に基づいて作成された事業計画はある程度信頼性があります。

しかし未経験の方の場合は根拠となるものが少なく、実現性に乏しく、また事業が軌道にのるまでに時間がかかるといわざるをえず、融資審査は厳しめとなります

 

■融資申込書・事業計画書に空欄が多い

すでに事業を行っている会社のように決算書などで事業内容がわかればいいですが、創業融資では実績を示す資料は何もありません。したがって融資申込書や創業計画書は、これから行うことを説明するためには必要不可欠な資料です。

空欄が多く「聞きながら埋めたらいい」「向こうがあとは書いてくれる」のスタンスで臨むと、中身が分からないだけでなく、熱意や真剣さが伝わりません。

 

■面談時の外見が相応しくない

面談時の外見の大切さは言うまでもありませんす。あくまでも融資申し込みの面談ですので外見でマイナスの印象を持たれてはいけません。創業に向けてさまざまな勉強をして、こつこつと自己資金を貯めてきても、面談時の外見で不快な印象を与えては元も子もありません。

 

■内容を十分に把握していない

面談の際に質問をしても、しっかり答えられないという場合は、何も把握していないという印象を与えます。面談に顧問税理士等が同席することもありますが、あくまでも受け答えは経営者を中心に行い、細かい数字の補足などを専門家が行います。申し込みの内容と全く違う話をするのも内容を十分に把握していない、または内容の信ぴょう性が低いという印象を与えます。

 

 

まとめ

失敗する方に共通するのは、一言でいうと融資に対する準備不足です。

それまで会社員として実務経験を積まれた方も、経営者としては一年生です。今まであまり関与しなかった資金調達や融資申し込みも自分でしなければなりません。

時間はとられますが、ここをしっかり行わないと会社が前に進まないということをよく認識して準備をしっかりと進めましょう。