これだけは抑えたい!創業融資成功のポイントとは?
内容
1.概要
創業融資の成功は事業を安定的な軌道に乗せるために不可欠な要素です。
融資を申し込んで希望通りの金額が認可されなかった場合、再度申しむ場合は半年以上空けなければなりません。資金計画の見直しや、計画時期の延期が必要となります。順調に第一歩を踏み出すためにも融資成功はしなければなりません。
日本政策金融公庫の新創業融資をイメージして融資成功のためのポイントについて解説します。融資成功のためのポイントは「事業計画書(創業計画書)」と「面談」です。
創業融資は他の事業融資とは異なり、決算書のような事業実績がありません。なかには事業開始前の申込もあるため、実績のない企業について将来の返済が可能かどうかを判断しなければならないのです。
そのために審査する側は「どんな人」が「どんな事業をするのか」を理解し、「返済が可能かどうか」を判断しなければなりません。「事業計画書」と「面談」はそのカギを握るものなのです。
2.事業計画書
■堅めの数字を記入する
事業計画書では「こうなりたい」という希望的なものではなく、根拠のある現実的な数字で作成する必要があります。
資金計画はあれもこれも盛り込まず、必要最低限の資金を意識しましょう。収支計画でも売上数字はクリアできる数字、絶対達成できる数字を上げましょう。特に創業の場合は、いきなり大きな数字が計上できるわけではありませんので、小さく堅めの数字を記入しましょう。
■業界の平均値を把握する
客観性のある事業計画を作成するためには業界の平均値を抑えましょう。融資担当者も調べる数字です。飲食店であれば一席当たりの平均売上高や、坪当たりの平均売上高と、事業計画書の数値とを比較しておきましょう。経費についても、業界平均の原価率や人件費率をもとに事業計画書の数字がそれと比較して高い(低い)場合は、その理由を説明しましょう。
■創業動機は熱意を込めて
客観性や合理性が重視される事業計画書の中でこの部分は創業者の理念や情熱を記載できる部分です。創業に至った経緯や将来のビジョンなど、想いを込めて書きましょう。
■悲観シナリオを作成する
事業計画書には楽観シナリオが書かれていると思って審査する融資担当者も少なくありません。事前に悲観シナリオ・リスクシナリオについても準備しておきましょう。当初の想定を下回る場合やリスク要因が発生した場合でも「このように対応できます」と書かれていれば融資担当者にとっても安心できます。
■実務経験は詳しく書く
実務経験は詳しく書きましょう。創業融資では実務経験がある方が計画の信頼性が高くなります。経験年数や保有している資格などできるだけ詳しく書きましょう。
実務経験がない場合は、例えばマーケティングやマネジメントの経験など、他の経験で実務経験不足をどうカバーしていくのかを説明しましょう。
■エビデンスを準備する
自己資金の確証は近年特に厳しくみられます。通帳は名義が分かるようにして、どのように自己資金を準備したかがわかるようにしましょう。いわゆる「見せ金」は簡単に見破られてしまいます。
■信用情報は正確に
カードローンやクレジットの残高は正確に把握しましょう。残高があるから審査が通らないというものではありません。万一入金の遅れがある場合はアウトではなりませんがプラス要因とはいえません。発生した理由などを説明できるようにしましょう。ちょっとした入金の遅れが続いていると「お金に対してルーズ」とみられる恐れがあるので注意しましょう。
3.面談
■見た目で減点だけはされないように
面接は必ずしもスーツで行く必要はありません。作業服でもダメとはなっていませんが、最低限清潔感のあるものを用意しましょう。また髪形や化粧なども面接官の目線で見直しましょう。あくまでも融資の審査を受けに行くものですから、相手から違和感を持たれるような外見はプラスには働きません
■事前準備をしっかり行う
一にも二にも事前準備です。事業計画や申込内容についてスムーズに説明ができるよう、リハーサルをしておきましょう。また発言内容は提出書類に合った内容で、聞かれたことについて簡潔に答えることを心がけましょう。
4.まとめ
融資成功は事業の安定的な運営の第一歩です。上記のポイントを抑えながらしっかりと備えて申込をしましょう。